京都国立近代美術館 開館60周年記念ポートフォリオ
MoMAK 60th Anniversary Editions
お知らせ
『MoMAK 60th Anniversary Editions』へのお申し込みをいただき、誠にありがとうございました。
販売部数を超えるお申し込みをいただいたため抽選販売となりましたので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
お申込書記述の通り、2023年9月15日付けで、ご当選者さまへのみご連絡を差し上げております。
ご確認、どうぞよろしくお願いいたします。
京都国立近代美術館へのご来館ならびにミュージアムショップへご来店をいただき、多くの反響をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
2023.9.15
MoMAK 60th Anniversary Editions 制作委員会
京都国立近代美術館にとって大きな節目となる開館60 周年を記念して、1960年代の同館の展覧会活動を検証する展覧会「Re:スタートライン1963-1970/2023現代美術の動向展シリーズにみる美術館とアーティストの共感関係」が4月28日から開催されています。
このたび本展にあわせて、出品作家によるエディション作品をセットにしたポートフォリオ『MoMAK 60th Anniversary Editions』を60部限定で販売いたします。
海外の美術館を訪れると、展覧会カタログや美術書、ポストカードに混じって、著名な作家のエディションやマルチプルが手に届きそうな価格帯で販売されている事をよく見かけます。
この取組みは、美術館の日々の活動を資金的に支えると同時に、「美術館」「 作家」「 鑑賞者」を緩やかに繋ぎ、長期的な関係を育む大切な役割も担っています。
また社会に広く開かれた美術館において、誰もが手に取りやすい価格帯でエディション作品を販売することは、美術をより身近なものとし、日常を豊かに彩り、新たな美術ファンを生み出すきっかけにもなっています。
今回のポートフォリオの収益は、京都国立近代美術館の運営資金とさせていただき、今後の活動の中で作家及び鑑賞者に還元して参ります。また作家よりご提供いただいた原画は、作家から美術館へ寄贈され、コレクションに加わります。
『MoMAK 60th Anniversary Editions』 はご賛同頂いた作家とギャラリーをはじめ、多くの関係者の多大なるご協力・ご支援のもとで実現いたしました。これをスタートとして、次世代の「作家」を育て、「鑑賞者」を増やし、「美術館」を潤す好循環が生まれる事を切に願っております。
一人でも多くの皆さまからのご参加を心よりお願い申し上げます。
MoMAK 60th Anniversary Editions 制作委員会
参加作家
今井祝雄 1966年「現代美術の動向」第5回展出品
柏原えつとむ 1968年「現代美術の動向」第7回展出品
河口龍夫 1968年「現代美術の動向」第7回展出品
菅木志雄 1970年「現代美術の動向」第9回展出品
李禹煥 1969年「現代美術の動向」第8回展出品
ポートフォリオ内容
アーカイバルピグメントプリント5枚セット
(各作家1作品、ペーパーサイズ:34.8x42.4cm)
自筆サイン、限定ナンバー、60周年記念認証エンボス
各作家紹介テキスト
60周年記念オリジナルアーカイバルボックス付
【 販売部数:限定60部 】
MoMAK 60th Anniversary Editions 60周年記念オリジナルアーカイバルボックス
*外観デザインは予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。
原画展示
「Re: スタートライン」展会期中、今回のポートフォリオの制作のために、各作家から提供いただいた原画作品を展示公開します。いずれも新作または未発表作品です。
期間:2023年6月9日(金)~ 2023年7月2日(日)
場所:京都国立近代美術館 3F 企画展示室内
エディション作品展示
「Re: スタートライン」展終了後は、京都国立近代美術館1F ミュージアムショップにてエディション作品の見本を展示します。
期間:2023年7月4日(火)~2023年8月31日(木)
場所:京都国立近代美術館 1F ミュージアムショップ
【購入申込方法】
申込受付:京都国立近代美術館1F ミュージアムショップ
期間:2023年6月9日(金)~2023年8月31日(木)
*販売部数を超えるお申し込みを頂いた場合に抽選販売といたします。
*お申込はお一人様一回限りとさせていただきます。
【販売予定価格】(税込表示)
通常価格 330,000 円
会員価格 297,000 円 京都国立近代美術館 友の会会員・賛助会員価格
*新規会員価格 317,000 円 賛助会員(個人)への新規ご入会セット価格
参考
京都国立近代美術館 賛助会員(個人)
年会費 20,000円(税込)
会員特典
コレクション展 会員証提示で無料+観覧券10枚
各企画展招待券 2枚
特別招待状 1通
図録引き換え券 1枚
展覧会ポスター、チラシ 1部
広報誌、カレンダー 1部
ショップ 10%割引(開催中の企画展図録、コレクション展ポストカードのみ)
カフェ 10%割引
岡崎公園駐車場 200円割引
国立他館の所蔵作品展 会員証提示で無料
* 賛助会員詳細は京都国立近代美術館公式HPをご確認ください。
作家 / エディション作品紹介
今井祝雄 Imai Norio
1946年大阪府に生まれる。1965年大阪市立工芸高校美術科洋画コース卒業。1965年から1972年まで具体美術協会会員。1966年「現代美術の動向」展出品作家。1966年に変形キャンバス作品《白のセレモニー・HOLES》で第10回シェル美術賞一等賞を受賞。1967年「パリ国際青年ビエンナーレ」などに出品。芦屋市立美術博物館、兵庫県立美術館、国立新美術館、大阪中之島美術館・国立国際美術館などの数多くの「具体」展に出品。2013年ニューヨークのグッゲンハイム美術館での「具体」展開催を機に、国内外での再評価が進む。1960年代から写真やフィルム、ヴィデオ作品も手がけ、2017年「イメージフォーラム・フェスティバル」では特集上映が組まれた。1979年から現在まで毎日、自写像を撮影する《デイリー・ポートレイト》の制作を続けている。成安造形大学名誉教授。
柏原えつとむ Kashihara Etsutomu
1941年兵庫県に生まれる。1965年多摩美術大学絵画科卒業。1968年「現代美術の動向」展出品作家。1968年「トリックス・アンド・ヴィジョン」展、1973年「サンパウロ・ビエンナーレ」などに出品。遠近法の問題を扱った絵画シリーズ《Silencer》(1967‒68年)、小泉博夫・前川欣三と協働し、ある架空人物(Mr. X)の指示にもとづき各々が制作した作品からなる《Mr. Xとは何か?》(1968‒69年)、マリリン・モンローの肖像をモチーフとした《方法のモンロー》(1973年)などを発表。作品と作者の関係を根源的に問い直す一連の仕事は、1970年代の概念芸術の重要作として位置づけられる。展覧会評などの執筆や絵本制作も手がける。主な個展に「〈私〉の解体へ 柏原えつとむの場合」(国立国際美術館、2012年)など。京都精華大学名誉教授。
河口龍夫 Kawaguchi Tatsuo
1940年兵庫県に生まれる。1962年多摩美術大学絵画科卒業。1968年「現代美術の動向」展出品作家。1970年頃からタイトルに「関係」という言葉を用い始める。時間やエネルギー、生命といった目に見えないものの存在を、鉛や種子など様々な物質と関係づけることで、観る者の心象として浮かび上がらせる作品を制作。1970年「東京ビエンナーレ人間と物質」、1973年「パリ国際青年ビエンナーレ」、1986年ポンピドゥー・センターでの「前衛芸術の日本」展、2000年ほか「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」などに参加。千葉市美術館、水戸芸術館、いわき市立美術館、名古屋市美術館、兵庫県立美術館、東京国立近代美術館などで個展を開催。筑波大学名誉教授。2017年第58回毎日芸術賞受賞。
菅木志雄 Suga Kishio
1944年岩手県に生まれる。1968年多摩美術大学絵画科卒業。1970年「現代美術の動向」展出品作家。1967年第11回シェル美術賞一等賞、1970年第5回ジャパン・アート・フェスティバル大賞を受賞。1970年「東京ビエンナーレ人間と物質」出品。1960年代末から70年代初頭に現れた美術動向「もの派」の作家として知られる。石や木、金属などの素材を、シンプルな行為を加えて組み合わせ、巧みに配置した「状況」を提示することで、素材同士の関係や場と素材の関係を観る者に思考させる作品を発表してきた。また「アクティヴェイション」と称して、作家自身がロープや木などに手を加えるパフォーマンスも行っている。2012年ロサンゼルスのBlum & Poeで開催された「太陽へのレクイエム:もの派の美術」展を皮切りに海外での再評価が進み、2017年ヴェネチア・ビエンナーレ企画展「VIVA ARTE VIVA」に出品。東京都現代美術館、岩手県立美術館などで個展開催。2016年第57回毎日芸術賞受賞。
李禹煥 Lee Ufan
1936年、現在の大韓民国の慶尚南道に生まれる。ソウル大学校美術大学入学を経て1956年に来日。1961年日本大学文学部哲学科卒業。1969年「現代美術の動向」展出品作家。1960年代末から70年代初頭に現れた美術動向「もの派」の作家として知られ、特にその理論形成に重要な役割を果たした。1968年頃から石、ガラス、鉄などの素材を組み合わせた立体作品《関係項》シリーズを発表。1970年初頭からシステマティックな筆致による絵画シリーズを制作、近年では余白が重要な意味をもつ作風へと展開している。横浜美術館、ニューヨーク・グッゲンハイム美術館、ヴェルサイユ宮殿、ポンピドゥー・センター・メッス、ワシントン・ハーシュホーン美術館、国立新美術館、兵庫県立美術館など国内外の美術館で個展を開催。2010年香川県直島町に李禹煥美術館が開館。主な受賞(章)歴に1991年フランス芸術文化勲章シュヴァリエ、2001年高松宮殿下記念世界文化賞、2006年第47回毎日芸術賞、2009年旭日小綬章、2013年韓国・金冠文化勲章など。多摩美術大学名誉教授。
企画 : MoMAK 60th Anniversary Editions 制作委員会
監修 : 京都国立近代美術館
テキスト: 福永治(京都国立近代美術館 館長)
: 牧口千夏(京都国立近代美術館 主任研究員)
デザイン: GK京都
制作工房: エディション・ワークス
: 23 AF Studio
協力 : アートコートギャラリー
ギャラリー16
小山登美夫ギャラリー
スカイザバスハウス
YOKOTA TOKYO
版元 : きづきアーキテクト株式会社
MoMAK 60th Anniversary Editions 制作委員会メンバー:
(代表)きづきアーキテクト株式会社
株式会社GK京都
有限会社エディション・ワークス
株式会社ART OFFICE OZASA
株式会社アールプリュ
京都国立近代美術館 展覧会概要
開館60周年記念
Re: スタートライン 1963-70/2023「現代美術の動向」展シリーズにみる美術館とアーティストの共感関係
「現代美術の動向」展* は、京都国立近代美術館が開館した1963年から1970年まで毎年開催された、定点観測的なグループ展シリーズです。国公立の美術館がまだ少なかった1960年代当時、日本の現代美術の中堅・若手作家を紹介する展覧会として大きな注目を集めました。
全9回におよぶ「動向」展が取り上げた作家・作品は、素材や形式も実にさまざまです。高度経済成長期を迎えた1960年代は、社会や人々の生活の変化を背景に、絵画や彫刻といった既成区分の逸脱と、形式・素材の多様化が進み、美術の概念そのものを刷新する動きが活発化した時代でもありました。抽象絵画、ネオ・ダダ、ポップ、キネティック、コンセプチュアル、ハプニング、もの派など、今日の「現代美術」の表現言語の多くは、まさにこの時期に生み出されたと言えるでしょう。
「動向」展は、美術館がこうした目まぐるしく変貌する美術の状況と向き合い、若い世代のアーティストや鑑賞者との共感にもとづく実験場となるべく創始されました。美術館の建物を用いたその場限りのインスタレーションやパフォーマンスなど、関係者の記憶や記録写真だけが頼りの作品も少なくありません。今回の展覧会では、のべ344組の出品作家の中から、66作家による主な出品作もしくは関連作、記録写真、展覧会に関するアーカイヴ資料を紹介しながら、1960年代当時の美術館とアーティストが切り結んだ美術の現場のスタートラインを検証します。
* 1963年に「現代絵画の動向」という展覧会名で開始されたが、1964年から「現代美術の動向」展へと改められた。
会期・会場
2023年4月28日(金)~7月2日(日)
京都国立近代美術館[岡崎公園内]
開館時間
午前10時~午後6時(金曜日は午後8時まで)
*入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日
主催:京都国立近代美術館、京都新聞
観覧料
一般 1,200円 (1,000円)
大学生 500円 (400円)
*( )内は前売りと20名以上の団体および夜間割引(金曜午後6時以降)
* 高校生以下、母子家庭・父子家庭の世帯員の方、心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(入館の際に証明できるものをご提示ください)
* 本料金でコレクション展もご覧いただけます。
関連イベント
連続アーティスト・トーク
4月29日(土・祝)午後2時~ 河口龍夫(1968 年動向展 出品作家)
5月20日(土)午後2時~ 松本陽子(1966 年動向展 出品作家)
7月1日(土)午後2時~ ザ・プレイ(池水慶一・三喜徹雄/1969年動向展 出品作家)
講演会「京都発・現代美術」
6月17日(土) 午後2時~ 講師:富井玲子(美術史家)
ワークショップ「アフター・リチャード・セラ」
講師:笠原恵実子(アーティスト)
5月13日(土)午後2時30分~
6月3日(土)午後1時~4時
最新情報はこのサイト上にて随時更新いたします